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Program

Program

11

DEATH MIX DEATH

もしこの世にラッパーが存在するという証拠が発見されたとしても、

世界は今までと大して変わらないだろう。この世とあの世を繋ぐ

エスパーの大半はインチキ臭く感じるが、逆にインチキ臭さがあることで

説得力が増すこともあるのだ。そのためには時間をかけて磨き

上げられた強度のある言葉の力が必要であり、さらに異界への扉を

開くにはビートの力も必要だ。

 僕たちはもちろん偉大なラッパー達のようにはラップ出来ないし、

しようともしていない。しかし、偉大なラッパー達にも出来ない

ラップを創り出すことは出来るはずだ。幽霊を引きずり降ろすために。

それも正確に。

 第十一回公演、core of bellsはcore of bellsのやり方で全編に渡って

ラップし倒します。

2014年11月11日(火)

出演・制作/core of bells

12

ここより永遠に

「怪物さんと退屈くんの12ヶ月」最後の日。

 最後のその瞬間まで抵抗を続ける者にも、全てを静かに受け入れる

者にも、終わりは等しくやって来ます。今まで一体どれだけの

エンディングロールが僕たちのなかを流れて行ったのでしょうか。しかし、

この終わりというじゃじゃ馬と一度額を突き合わせ、とことん落とし前を

つけずには、本当の意味での終わりも、明日も訪れることはありません。

大団円も煎じ詰めればビッグバンへとメタモルフォーゼを遂げ得ます。

 第十二回公演では、あらゆる最終回と取っ組み合いを繰り広げます。

 ご迷惑をおかけします。

2014年12月8日(月)

出演・制作/core of bells

10

コアオブベルズ大爆笑

笑ってはいけないところでも、笑っていいよと言われたら笑って

しまう。耳元で笑え、笑えと怒鳴られたらそれは笑ってしまう。でも、

笑えないときがある。どうしてみんなが笑っているのか分からない

ときがある。なぜおかしいかのと訪ねると、それを聞いてまたみんなが

笑う。やがて笑う対象と笑うこと自体は引き離されていく。

 かつて日本中を笑いの渦に叩き込んだバンドがいた。彼らが執拗に

繰り返すお約束ごとは、もはや人ならざる領域の者たちを

毎週8時きっかりに一同に会させる儀式であったのかもしれない。

我々の存在の無根拠さを突きつけるためには魔物の力が必要だったのか。

 第十回公演では、この世界を根幹から本気で大爆笑します。

次行ってみよう。

2014年10月13日(月・祝)

出演・制作/core of bells

09

コメント・メメント・ウィスパーメン

捨てるコメントあれば拾うコメントあり、受け取り方ひとつで貴重な

メメントとなりにけり。

 不可解で珍妙な現象には時としてメッセージを携えているものが

あります。その大体は僕たちにとっては些細であり、さらに

解読不能なため、黙殺されるものがほどんどですが、ごくたまに

危険の予知だったりもするようです。その中に僕たちの住む世界への

解説やコメントも、実は交じっていたりしないでしょうか。

あちら側の住人となることによって初めてこちらの世界について分かる

ことだってあるはずです。彼らは日々僕たちにツッコミを入れまくって

いて、案外いいウデを持っているのかもしれません。

 第九回公演では虫の音に交じったあちら側からのささやきや、

もしかしたらデモ行進に混じった怒号を聞き分け、常ならざるものとの

夫婦漫才を繰り広げます。

2014年9月17日(水)

出演・制作/core of bells

08

子どもを蝕む“ヘルパトロール脳”の恐怖

幽霊に出会うためには、まず幽霊が出る場所まで足を運ばなければ

なりません。そこは幽霊の住む世界と繋がりやすい場所ということでも

あります。過去も未来もない幽霊の世界では、永遠に現在として

訪れることのない時間の断片がゆらゆらと漂っているのでは

ないのでしょうか。そして、その場所とは地獄という名の迷宮のこと

なのでしょうか。未知の世界に向かって一歩を踏み出すために、

やって来るのが分かっている未来に唾を吐く僕たちは、まず地獄を

巡ることから始めてみてもいいのかもしれません。

 第八回公演は再び煉獄プランナー危口統之氏とタッグを組み、夏の

終わりに地獄としか呼びようのないド級のラビリンスを出現させます。

2014年8月20日(水)

出演・制作/core of bells, 危口統之

07

Time is Fuckin on Time

夏フェスであろうと、自分の運命であろうと、タイムテーブルが

公開されてしまったら、絶対にその通りに行動しなければなりません。

そこには全ての幽霊がいつ、どこに現れて何をするのかすらも公開されて

います。目当てのバンドの出番をステージ建設前から最前列で

待ち続けるのも、見知らぬ人間のアイスティーにシナモンスティックを

差し込むのも、それを5分後に幽霊が現れるはずの虚空に供えるのも、

全てはオンタイムの出来事なのです。

 第七回公演で公開するタイムテーブルは、この世界に存在する

タイムテーブルの中でもっともヤバい路線を走っていると言えます。

タイムテーブルの時間軸は開演の2日前から霧のように公演を覆い、

終演の24時間後に消え去ります。これは僕たちがあちらの

世界からの無茶振りに全力で応え続けるドキュメンタリーであり、

人類が滅びた後に地球を訪れる異文明の方々に向けたグリーティング・

レターなのです。

2014年7月23日(水)

出演・制作/core of bells

06

ウワサの眞相

スキャンダラスなゴシップに誇大広告や都市伝説。世界を浮遊している

膨大なウワサ話のほとんどはガセか誇張ですが、中にはモデルが

実在したのではないかと思わせる手触りを持ったものもあります。

フィクションでしかないはずのウワサ話が徐々に現実味を帯び始める時、

越えては行けない一線を越えてしまったのかもしれません。

 先日、伝説のバ ンド「鉄球シリウス」がついにスクープされました。

しかし、写真にはくすぶった焚き火と枝に刺したマシュマロ以外は何も

写っていなかったそうです。彼らは一体何と会っていたのか。

 今回は、core of bellsが長年かけて収集した「鉄球シリウス」に

関する情報をウェブサイトで事前に公開し、本公演では関係者から

入手した、門外不出の貴重な資料も皆様のお目にかけられるかと

思います。ウワサの眞相をぜひ目撃しにいらして下さい。

2014年6月23日(月)

出演・制作/core of bells

05

重力放射の夜

「重力放射の夜」は第五回公演タイトルであり、バンド名でもあります。

僕たちはこの度、一夜限りのハードコア巨大アンサンブルビック

バンドフィルを結成しました。 この世界には幽霊を次々と

吸い寄せてしまうスポットが存在します。そこでは幽霊の背景や

大小など関係なく、そう、夜な夜なすすり泣く不恰好な

ピッツァですら粉々に引き潰してしまう重力が渦巻いているのです。

第五回公演は、構想5年、制作3年、よそのカップルのスパイス

役2年のアンサンブルで煙たい重力を全方向に打ち放ちます。

2014年5月20日(火)

出演・制作/core of bells

04

デトロイトテクノ人形

世の中から見捨てられた場所では大量の人形たちの姿が見受けられる

もので、その全てにはソウルと言う名のミラーボールが回っていた。

人形たちの小突き合いはベースラインのようだったし、

甘い囁きはストリングスのようだったし、涙を浮かべて交わす抱擁は

ドラムマシンのようだった。彼らはただ世界を目的もなく旅して

いるだけに見えて実はメッセージを放っている。彼らは僕たちにずっと

ふっかけ続けているのだ。

 第4回公演は人形劇であり、森羅万象が打ち鳴らす真夜中の

音楽でもある。彼らのクロニクルを紐解くことは自ずと現在を考える

ことに繋がる。彼らの闘いはまだ続いているのだから。

2014年4月23日(水)

出演・制作/core of bells

03

Last Days of Humanity

駅からの帰り道、こちらの様子をうかがっているのか、それとも

無関心なのか、実は辺り一面に大勢の人間が潜んでいるのではないかと

ふと 疑ってみると、その途端に大勢の気配の濃淡が不規則に明滅する

ファイヤー フライの群れのように一斉に蠢き出しました。

うめき声をあげる者や、音楽を 奏でる集団、中には体の一部がはっきり

見て取れる者たちがゆっくりと 行き来しているようなのです。さらに、

それらを撮影しようとするカメラクルー まで現れると、今まで

自分の隣にいた同居人がいなくなったのではなく、何かが薄くなり

始めたと感じました。それは人間性なのかもしれません。

 第3回公演では、もはや自分が何であったのかすら思い出せないほど、

全てが希薄になってしまった人々の最後の日々を皆様の目の前に

引きずり降ろします。

2014年3月19日(水)

出演・制作/core of bells

 初めてのライヴハウスと言うのは不思議なもので、ドリンクバーで受け取る

コーラですら、初めて飲むもののように感じます。重い扉を押し開けると、

ステージにはお目当てのバンドが、繰り返し聞いてきた音が、そこには確かにあり

ました。しかし、同時に、僕たちはステージを取り囲む人々の群れに心を奪われ

ました。彼、彼女たちの群衆はお互いの体をぶつけ合い、頭を振り乱し、

拳を振り上げ、異様な光景を繰り広げていました。

 最初はただデタラメに暴れているだけなのかとしばらく様子を見ていると、

群衆は曲の展開に合わせて、フォーメーションや踊り方を細かく変えていることが

分かって来ました。すると、僕たちがあっけにとられているのに気付いたのか、

隣に鎮座していた虚無僧が話しかけて来ました。「君たち初めてかい?

すごいだろう。これはモッシュって言うんだよ」虚無僧は微笑むと、フロアに

広がる人塊の輪に吸い込まれて行きました。

 僕たちはこの日からモッシュの虜になり、コンテンポラリー・モッシャー・

危口統之氏の協力も得て、様々なフォーメーションや細部を収集し始めました。

今回はそのコレクションの中から選りすぐったものと、この日のために危口氏と

共同で編み出した新種のモッシュを発表します。

moshing maniac 2000

 

 

02

出演・制作/core of bells, 危口統之

2014年2月19日(水)

01

お気づきだっただろうか?

「お気づきだっただろうか?」かと問われたら、さすがにイエスと答えます。

 自分はとっくに妖しどうしのおしゃべりの渦中に佇んでいたのでしたと。

しかし、たとえそれがどんなに潔い降参であったとしても、いくらかの

慈悲も見られることなく再び「お気づきだっただろうか?」と問われることに

なります。

 たった今突き当たったばかりのY字路によく似た路地の分かれ目が姿を

現しても、ひるまずイエスの消失点に向かって一歩を踏み出せば、

おしゃべりはつるむことを置き去りにしたまま伸び縮みを続け、晴れ舞台の

彼方でひっそりと幽霊を呼び込むことが出来るようになるのです。

 core of bells12ヵ月連続公演の記念すべき第一回目は、ぜひ皆様に右から

左から立て続けにお気づきになっていただきたいです。

出演・制作/core of bells

2014年1月23日(木)

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